「特定技能外国人は、職種を変更できる?」と悩んでいませんか?雇用している外国人から仕事内容の変更や転職の相談を受け、できる限りサポートしたいと考える雇用主の方も多いでしょう。
ただし注意が必要なのは、入管制度上に「職種変更」という正式な手続きは存在しないという点です。特定技能制度では「職種」ではなく、「在留資格」「分野・業務区分」「所属機関」で管理されています。
そこで今回は、検索でよく使われる「特定技能の職種変更」が実際には何を指しているのかを整理しながら、転職・分野変更・技能実習からの移行まで徹底解説します。
目次
特定技能と技能実習とは?目的が大きく異なる!

特定技能制度の対象分野は拡大しており、現在は16分野が対象となっています。活動内容は各分野の「業務区分」に基づき管理されています。
「職種変更」と言われるケースは実は次の2パターンに分かれます。
- 特定技能のまま働く会社や業務区分を変えるケース
- 技能実習から特定技能へ在留資格を切り替えるケース
特定技能は労働を目的とした制度、技能実習は国際貢献目的の制度です。技能実習では原則として職種変更は認められていません。
特定技能から特定技能の「職種変更」はできる?
特定技能で起こる変更
- 所属機関の変更(転職)
- 分野・業務区分の変更
所属機関の変更|同じ分野内の転職は可能
同一の分野・業務区分内での転職は可能です。これは所属機関の変更にあたります。在留資格変更許可申請が不要なケースもありますが、所属機関に関する届出は必須です。
分野・業務区分を変える場合
これは活動内容の変更にあたり、新分野の技能試験や日本語要件を満たし在留資格変更許可申請が必要です。
技能実習から特定技能への移行

技能実習から特定技能に移ることは在留資格変更です。
移行ポイント
- 対応分野なら試験免除
- 非対応分野は試験が必要
なお、技能実習制度は2027年4月1日に廃止され、新制度「育成就労制度」へ移行することが決定しています。
特定技能外国人が転職する際の企業側の注意点
- 受入れ機関の適格性(支援体制・財務状況)
- 雇用条件が同等以上であること
- 支援計画の引き継ぎ
- 届出期限(14日以内)
届出漏れや不適切な雇用条件は不許可や在留資格取消のリスクにつながります。
特定技能の「職種変更」でよくある誤解
- 在留期間はリセットされる? → されません
- 給料は下げてもいい? → 日本人と同等以上が必要
- 変更中は働けない? → 条件により就労継続可
- 不許可になると? → 帰国リスクあり
特定技能2号の最新情報
特定技能2号は現在11分野が対象。介護分野は対象外。2024年追加の自動車運送業・鉄道・林業・木材産業は1号のみ対象です。
まとめ
「特定技能の職種変更」とは、
- 転職
- 分野変更
- 在留資格変更
のいずれかを指します。まず何が変わるのか整理することが重要です。
KMTでは特定技能の転職・移行相談も対応しています。お気軽にご相談ください。
特定技能の「職種変更」に関するよくある質問(FAQ)
Q. 特定技能外国人は自由に転職できますか?
特定技能外国人も転職は可能ですが、自由というわけではありません。同じ分野・業務区分内であれば比較的スムーズに転職できますが、分野を変更する場合は新しい分野の技能試験や日本語要件を満たす必要があります。
Q. 転職すると在留期間はリセットされますか?
いいえ、リセットされません。特定技能1号の通算5年という在留期間は、転職しても通算で計算されます。
Q. 転職時に必ず在留資格変更許可申請が必要ですか?
同一分野・同一業務区分内での転職の場合、在留資格そのものは変わらないため変更許可申請が不要なケースもあります。ただし、「所属(契約)機関に関する届出」は必須です。
Q. 技能実習から特定技能へ移るとき、職種は変えられますか?
可能です。ただし、技能実習の職種・作業内容と特定技能の業務区分が一致している場合は試験免除になりますが、対応していない分野へ移行する場合は試験に合格する必要があります。
Q. 転職すると給料は下げてもいいですか?
原則できません。特定技能外国人は日本人と同等以上の待遇で雇用することが義務付けられています。賃金条件が下がると不許可や指導の対象となる可能性があります。
Q. 変更申請が不許可になるとどうなりますか?
在留資格の更新や変更が認められない場合、在留継続ができなくなり帰国が必要になるケースがあります。事前の要件確認が非常に重要です。
Q. 技能実習制度がなくなった後はどうなりますか?
技能実習制度は2027年4月1日に廃止され、新制度「育成就労制度」に移行します。今後は育成就労から特定技能への移行が主なルートになります。


